キムチプレミアム再来、日韓でアービトラージってできるんだっけ!?

キムチプレミアム再来、日韓でアービトラージってできるんだっけ!?

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皆さんは"キムチプレミアム"あるいは"韓国プレミアム"という言葉を聞いたことはありますか?

この言葉はビットコインを含む仮想通貨の相場が、特に韓国で高く設定されていることを指す業界用語です。

ここ最近の弱気市場の時期には、このキムチプレミアムがなくなっていましたが、ビットコインが上がりまた韓国国内相場と格差が広がっている状態です。

これぐらい、格差が広がると皆さんの中でこう考えていらっしゃる方がはいないでしょうか?

「日本で仮想通貨を買って韓国で売って大儲けしようかな」とか「副業でやってみようかな」とか。。。私の方でも同様の考えを思いつき、実際に韓国のほうで色々情報を調べたところ、かなりリスクが高いと感じたので注意喚起の意味もあって皆さんに共有いたします。

本論に戻って、色々とシナリオを考えられますが、一般人が考えられる範囲の基本的なシナリオを構成してみますと以下の通りです。

シナリオ

①bitFlyerとUpbitで差額が大きいことが確認する。

②日本にいる吉田さんがBTCを1,220,000円で一つ購入する。

③韓国にいる友人イさんのUpbitの口座にBTCを送金する。

④イさんがUpbitでBTCを売却し、ウォンを確保する。

⑤イさんは銀行手数料を除いたBTC購入額1,220,000円相当+差益20,000円を吉田さんの銀行口座に送金する。

⑥アービトラージ結果

【投資額 1,220,000円】

吉田さん +20,000円

イさん +20,000円

銀行手数料 5,000円(仮の設定)

⑥時間がある限り、永遠と繰り返し金持ちになった!ラッキー!

本当にそんなに簡単に儲かるの??アービトラージは違法??

結論から言いますと、アービトラージ自体は違法ではありません。例えば、問屋で買った1万円の靴をインターネットで2万円で売ったとしたら、1万円の差益を得ることができます。この差益をとる行為自体は違法ではありません。あとで説明しますが、問題になるのは韓国の法律上、代金が受け取れる限度が決まっていることです。

イさんが知るべき韓国のルール

1.基本的に韓国で海外に外貨を送る額が大きくなると考慮すべき点

年間 50,000ドル以内で自由に海外送金ができるが50,000ドルが超えると関連書類の用意が必要となる。

2.韓国では年間送金額が10,000ドルを超えると、送金の内訳が国税庁に通報される。

3.韓国では1件当たり、3,000ドルを超えると関連書類を提出しないと送金内訳を金融庁に通報される。

韓国で限度が厳しく設定されている理由

韓国におけるこうした巨額の裁定機会が存在する大きな要因としては、同国における厳しい反マネーロンダリング政策が挙げられる。韓国では、如何なるタイプのギャンブルも違法だが、これは、海外カジノや日本におけるパチンコ収入などを含む巨額のブラックマネーが韓国に定期的に収入として入ってくるためだ。

韓国当局は総額で10,000ドルを超える取引は厳しく取り締まっている。つまり、韓国の銀行口座を持っていたとしても、韓国のビットコイン取引市場でアービトラージにより利益を得ることは難しいということだ。企業であれ、個人であれ、10,000ドル以上ビットコインで利益を上げてしまえば、法によって厳しく取り締まられてしまうからだ。加えて、ビットコイン取引所は、追加のユーザー認証をユーザーに対して求めることが義務付けられている。

引用元:cointelegraph

で、結論は??吉田さんとイさんは問題なく金持ちになれるのか??

上記の理由で、大金の金額を送金する場合厳しく取り締まられる可能性があります。単発ではできると思いますが、金額が大きいビジネスとしては不向きといえます。

ビジネスとして成立する為の課題

ビジネスと成立させるための一番の課題は合法的な範囲で適切な書類を用意し、銀行が外貨を送金させるようにすることです。持続的な送金ができなければ、事業として成り立たないからです。

韓国、外国為替取引法の解釈

外国為替取引法上、個人は一年に5万ドルが超える金額を理由なく送金できません。それ以上の金額を送金するには理由が必要です。許可される一部の理由を挙げると海外不動産投資、海外法人投資などがあります。これらも手続きが複雑で多くの時間が必要です。ビットコインのアービトラージは不動産や法人投資に該当しないので合法的な接近が難しい状態です。つまり、韓国側で日本に送金が難しく、繰り返すことができません。(マネーロンダリングで疑われます。)

また、個人ではなく法人を設立し、ビットコインを韓国に輸出し、代金を日本側に送金する方法もありますが、これらは韓国の各銀行で自律的に審査判断することで送金するかどうかを決めます。しかし、最近ビットコインに対する問題が大きくなり、各銀行はビットコインに関わった送金を自律的に送金することを決めないと内部的に方針を持っています。つまり、ビットコインアービトラージが直接的な理由で日本側に送金することは不可能になっていることです。

韓国の個人トレーダーがやっている自主規制

1.代行業者を絶対に使わない

違法的なことを行った代行業者を使い、代金の差益を得ていたとしたら代行業者の帳簿に乗っていた場合取り締まられることになる。

2.必ず、個人で行う(個人の通帳から個人の通帳へ)

単純投資目的で当時の関連法律がはっきりとしなかったため、よくわからなかったと主張できるため

3.1件当たり3,000ドル以下、年間50,000ドル未満の少額で行う

個人間あるいは50,000ドル未満で取引すると、規定内の送金行為として主張できるため、必ず年間50,000ドル未満で取引を行う。

4.差益が出たときすぐ引き出さない。

すぐ引き出すよりはほかの仮想通貨を売買した履歴を作っておいたほうがいい。これが嫌だったら一定期間保有した以降引き出す。理由は"単純投資目的"としてしたと主張できる。

上記のことを守らずにやって安心してはいけない外国為替法に関する取り締まりは定期的に行われるが3年ごとに行われるため、絶対安心してはならいない特に憶ウォン単位で外貨を搬入あるいは流出する場合関税庁からめを付けられることが一般的に知られている。

外国為替法によって取り締まられる可能性もある

韓国のQ&Aサイトなどを見たら、ビットコインを海外でクレジット約1,000万円分カードで決済し、10%の差益をとったが金融庁から取り締まられることになったという声も...

色んな方法でアービトラージを試みる人も...

京郷新聞が31日に報じたところによると、24日と25日の2日にかけて仁川(インチョン)空港第2ターミナルで1キログラムの金塊68個を持ち出そうとした20代の日本人男性4人が捕まった。日本人が金塊を持って出国し摘発されたのは今回が初めてだ。

調査の結果、彼らは仮想通貨であるビットコインを韓国で売って現金で送金を受け金塊を購入したという。彼らは大量の金塊を購入して金取引所でVIP待遇を受け、正式に付加価値税10%の還付申告までしていた。仁川税関は彼らが相場差益を狙った金塊の違法搬出容疑で調査を行ったが、「嫌疑なし」の処分で彼らを全員日本に出国させた。仁川税関関係者は「日本人の金塊購入費用は明らかになったが違法資金ではないため金塊を没収することもできず、仮想通貨に対する法的処罰根拠もなく『嫌疑なし』で処分した」と話したと京郷新聞は伝えている。

引用元:中央日報

まとめ

吉田んさんとイさんが行ったアービトラージ自体は少額ではできるかもしれないがビジネスでは成り立たなく、ビットコインのアービトラージを目的に繰り返し韓国の口座から日本の口座に送金を繰り返すことは不可能です。

韓国は暗号資産に関する法律がまだ決まっていないため、少しグレーな部分があります。

私が調べた内容を総合してみると少額だと大丈夫かもしれないと思いましたが、韓国人の中ではビットコインのアービトラージは違法だ!という方もいました。(根拠を探しましたが、分かりませんでした。)

完全にアウトになるケースは銀行を通さず不法的な送金をした場合になります。ビットコインのアービトラージで得た差益を銀行から送金できないからといって不法的な業者を通じ、送金してしまうと100%アウトになり、犯罪者になりますので気を付けてください。(手数料を銀行に払わずに海外に送金することは違法行為です。)

結局、韓国アービトラージビジネスはグレーな部分があり、金額が大きくなったり繰り返すとやばいことになるかもしれないのでやめたほうがいいと判断しました。

※今回の記事はインターネットを中心に情報を収集し書いたものであり、投資を助言するものではなく、情報提供を主な目的としています。また、仮想通貨の投資やアービトラージに対する責任は負うものでありません。あくまで情報をまとめたものですので韓国ではこういうことが書いてあるんだぐらくらいでうけとめてください。

内容が必ず正しいとは言えません。関連するお問い合わせや修正依頼は contact@coinjinja.comまでご連絡いただければ幸いです。

参照元1 参照元2 参照元3

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